デキる男の酒の飲み方。仕事にかかわる飲酒習慣
飲酒は1日2合までに 週に2日は連続の休肝日を
仕事の付き合い、ストレス解消を理由に、ついアルコールを口にする機会が増えてはいないでしょうか。
今回は、飲酒が健康だけではなく、仕事に与える影響について考えてみたいと思います。
あなたのお酒の飲み方は?
ビジネスパーソンの中には「自分はアルコール依存症ではないか」と心配する人は少なくても、
「ちょっと飲み過ぎかもしれない」と気にする人は多いのではないでしょうか。
・今日は酒を飲むまいと思っていたのに、つい飲んでしまう
・休日は昼間でも、朝からでも飲んでしまう
・二日酔いで仕事を休んだり、大事な約束を守らないことが時々ある
そんな状況に少しでも心当たりがあれば、すでに飲酒がコントロールできなくなっている可能性が高いといえます。
問題飲酒は仕事のリスクに
アルコールの専門家による大企業を対象とした調査では、従業員の10%以上が「重篤問題飲酒者」と報告されてい ます。
重篤問題飲酒者というのは、プレアルコホリック、つまりアルコール依存症の前段階で有害な飲み方をしている人という意味です。
ちなみに日本には、清酒換算で1日3合以上の酒を飲む大量飲酒者が約1000万人いると言われています。
さらに、アルコール依存症の人は100万人いるといわれますが、このうち治療を受けているのは数%と非常に少ないのが現状です。
健康で楽しくお酒が飲めていればいいのですが、問題飲酒、言い換えると その人の生活や信用を損なう有害な飲酒があれば危険サインです。
問題飲酒をしていると…
1.身体面の問題
肝炎、膵炎、胃潰瘍、手のしびれなど
2.精神面の問題
不眠、不安、うつ、自殺など
3.家庭生活上の問題
夫婦不和、家族への暴力、離婚など
4.職場の問題
欠勤、生産性低下、顧客トラブルなど
5.社会生活上の問題
近所迷惑、犯罪など
飲酒は個人の嗜好の問題ではありますが、企業の側から見ると、社員の飲酒問題は、生産性の低下や事故などの労働災害、
さらには顧客とのトラブルや、宴席でのハラスメント、職場風紀の乱れにもつながりかねない問題です。
さらに医療費の増加、上司や人事担当者などの労務負担が増えるなど、コスト増にもつながりますし、運輸業での事故は企業の大きなダメージになります。
節酒を心がける
アルコール依存症発症には、積算飲酒量というものが関係します。
1日3~4合、週の半分以上の飲酒を10~15年続けていると発症の可能性が高くなります。
ただしアルコールの分解酵素の働きは個人によって大きく異なり、許容量に差があるため、これはあくまで 目安です。
また一般的に女性のほうが アルコールに弱く、若い人ほど脳に与えるダメージも大きくなるので気をつけましょう。
一方、1日の酒量を2合程度(純アルコールで約40g)に抑え、週に2日続けて飲まない日を設けると、アルコール依存になることはまずないことも分かっています。
お酒をまったく飲まない、いわゆる「断酒」は難しくても、量を抑える「節酒」ならば挑戦しやすいのではないでしょうか。
節酒のポイント
◎1日の飲酒は2合までに(清酒換算。純アルコールで40g、ビールなら中瓶2本、ウ イスキーならダブルで2杯程度)
◎週に2日続けて休肝日を設ける
◎飲酒日記をつける(日付、酒の種類飲量場所を記録する)
節液のヒント
◎身近な人に節酒宣言をする。◎3杯めからはノンアルコール飲料に
◎水かお茶を用意し、交互に飲む
◎低濃度のアルコール飲料を選ぶ