女鳥羽の泉が湧く、松本市「餌差町」を歩く

 
松本城の南東、女鳥羽川の北側の地域が旧町名でいう「餌差町」。
 
 
現在は大手5丁目になる。

お殿様の鷹の餌を差し出す役目の「餌差」が住んでいたことから、この町名が付いたという。
 
 
通りの東側の入口にある建物が「十王堂」。
 
 
この十王堂。

正面向かって右側の窓を覗くと…
 
 
 
なんと閻魔大王がいる。
 
いったいこの閻魔様は…?
 
 
 
十王堂は江戸時代、松本城下の東西南北、4つの入り口に魔除のためそれぞれ置かれていたそうだ。
 
 
百姓や町民はこの木戸からの乗馬は認められなかった。
 
 
城下町は政治的軍事的都市。
 
十王堂はその聖域を守る働きをもち、城下町の構成からみて非常に重要な役目を果たしていたとされる。
 
明治初期の廃仏毀釈などにより現存しているのはこの餌差町の十王堂のみとなった。
 
この十王堂の諸仏は市の重要文化財にも指定されている。
 
 
 
近くには、まつもと城下町湧水群である名水「女鳥羽の泉」がある。
 
 
この「女鳥羽の泉」があるのが「善哉酒造」
 
松本市の中心市街地に残る唯一の蔵元だ。
 
 
銘酒「女鳥羽の泉」などおいしそうな酒が並ぶが…。
 
さすがに仕事中の昼休みに酒は飲めない。
 
 
 
デザート代わりにこの造り酒屋で作られた「甘酒」を飲みながら、昼下がりの餌差町を散策する。
 

店の前の自販機にも入っている

 
この甘酒。

とてもサラサラとした飲み口。

 

 
あまざけ特有のどろっとした感じがなくジュース感覚でいただける。

美味しい!
 

パッケージが逆さになっているのは、振ってから飲むようにするため?

 

女鳥羽川は この餌差町辺りから 人工的に曲げられ、松本城の外堀の役目をしていた。

 

対岸には話題の「イオンタウン松本」がある。

 
 
数百メートルの細い通りながら、見どころ満載の「餌差町」。

ぶらぶらと歩いて歴史に思いを馳せてみてはいかがだろう。