【国宝】旧開智学校へ行こう!そもそも旧開智学校って?

2019年6月13日

国宝 旧開智小学校

国内最古の洋風小学校建築の一つである「旧開智学校」

擬洋風建築の文化史的意義が評価されて近代学校建築で初の国宝指定の答申がでました。

旧開智学校校舎と【国宝】松本城は歩いて10分ほどで、近接して二つの国宝があるのは非常に珍しいことです。
 
国宝 旧開智小学校  
 

旧開智学校ってなに?


旧開智学校は1876(明治9)年に、東京の開成学校(東大の前身)の建築様式をまねて、本町に建てられたものです。


昭和38年まで90年間使用された国内で最も古い小学校のひとつで
建築費用の約7割が、当時の松本町全世帯の寄付によるものだとか。
文明開化からの廃仏毀釈で廃寺になった寺院の柱や桟唐戸がそのまま使われています。


松本地方の人々の教育熱の象徴であり、1963(昭和38年)まで、子どもたちが実際に学んでいましたが、昭和39年8月に女鳥羽川沿いの場所から現在の場所へ移築。

教育資料館として生まれ変わりました。
 
 

なぜ国宝に?


旧開智学校は漆喰塗りの外壁を持つ2階建ての屋根上に八角形の塔を載せたデザインで、洋風を基調としつつ、和風の伝統意匠を織り交ぜた擬洋風建築と呼ばれるものです。

この擬洋風建築とは、幕末から明治ごろに日本の大工や左官職人らが、見よう見まねで建てた西洋風の建築物のことで、その特質を濃厚に表わした旧開智学校は擬洋風建築の代表的建造物なのです。


東西南北の風見を配置した八角塔が特徴ですね。

今回はその擬洋風建築の文化史的意義が評価されて、近代学校建築で初の国宝指定近代学校建築として初の国宝指定となります。
 
 

見どころは?


ですので、国宝として旧開智学校を見に行かれるならば、その和洋織り交ざった独特の建築様式が一番の見どころになりますね。


ちなみに内部は級別の教室や広い講堂を備え、学校建築として先駆的な計画性を示しています。

江戸時代の寺子屋から昭和までの、教育現場の資料が多く保存されています。


収蔵資料は、
教育資料として明治以降の教科書、教材、日記、卒業証書など
建築資料として舶来色ガラス、立石清重(たていしせいじゅう)関連資料など11万点超。

紙で作られた天井
旧開智学校の天井は5層の和紙を張り重ねて作られています。

 
国宝 旧開智小学校の内部
教室も当時のように机を並べてあり、生徒になった気分で座ることができます。

 
湯たんぽ、教科書、下駄スケートなど、実際に触ることができます。
湯たんぽ、教科書、下駄スケートなど、実際に触ることができます。

学校の設計図
学校の設計図

また、売店ではオリジナルの手ぬぐいや学校のペーパークラフトなどを販売しています。
 
 

行き方


自家用車以外なら、松本駅から「タウンスニーカー」という市街地周遊バスを利用するのが良いでしょう。
東西南北と4つのコースに分かれて運行。

いずれも土日は20~30分間隔の運行。

料金は1回200円。

全コースで何度でも乗り降り自由の1日乗車券は大人500円、子ども250円。

 
 

駐車場


旧開智学校の駐車場は20台分ほどしかありません。

近くには中央図書館もありますが、こちらは図書館利用者の方専用で、またここもいつも満車状態。

車で行くなら、松本城の北に松本市営開智駐車場があります。
(1時間200円・以降30分100円)

松本城氷彫フェスティバル駐車場
ただし土日などは早い時間に行かないと満車になってしまいます。

この駐車場の北側には「タイムス」もあります。

松本市役所にも有料の駐車場があります。
(20分100円・午後6時から翌朝午前8時までの夜間は上限1300円)


松本市役所 駐車場 有料 場所 地図  



そのほか周辺にはコインパーキングがいくつかあります。
土日はどこも混むので、少し離れた駐車場に停めて、街を散策しながら歩いて行ってみてはいかがでしょうか。

旧開智学校
所在地 長野県松本市開智2-4-12
開館時間 9:00~16:00