猫娘のカラーのすすめ【大切な人をお見送りする際の装いについて】
【大切な人をお見送りする際の装いについて】
「フォーマルにはマナーはあるけれど、ルールはないの」
百貨店ブランド勤務時代、担当していたブラックフォーマルメーカーの専務さんの言葉です。
それまでの私は、ブラックフォーマル(喪服、礼服)といえば
『流行の無い、地味で黒い服』
『あまり着る機会もないし何でも良い』
といったイメージしか持っていなかったのですが、フォーマル売り場を任された時に前出の専務さんとお話しする機会がありまして。
この方、見た目はダンデイな年配の男性なのですが、仕草や言葉遣いが女性より女性らしくてそちらに気を取られていると
「あなた…黒が似合うわね。
それも優しい墨色じゃないわ。
インクのような艶感のある黒よ」
まだ、パーソナルカラーという単語が一般的に出回る前の時代。
染色の黒にも色々あるのは知っていたけれど、
「あなたに似合う黒はこれ!」
と断言されたのは初めてのことだったので、とても印象深い出来事でした。
以降、私はこの黒の例え方をコンサルティング時にも利用させていただいています。
また、この専務さんはお話が上手で、その中でも印象に残っているのが
『フォーマルにはマナーはあるけれど、ルールはない』
例えば、セレモニーの場面では殺生をイメージさせる皮製品や動物柄を身に付けない。
これはマナー。
「大切な人との最後のお別れ。
これを最後にもう会えないのよ。
そんなやり直しのきかない大切な場面。
今の自分を一番素敵に魅せるスタイルで、大切な人をお見送りしたいじゃない?
そう考えた時、あなたならどんな装いをする?」
『黒なら何でも良い』
そんな風に考えていた自分が恥ずかしくなりました。
そう、大切な人との最後のお別れ。
やり直しのきかない大切な場面。
何でも良いわけが無いのです。
ブラックフォーマルには流行が無いというのも誤った見解。
緩やかではありますが、きちんとその時代に合ったデザインに変わってきているのです。
ジャケットを例えると分かりやすいのですが、平成初期のバブル期のジャケットと平成最後の現在のジャケット、明らかに肩のラインも身ごろ幅も違います。
また、女性は体重が変わらなくても歳を重ねる毎に胸やヒップの位置が下がりますし、男性も胴囲が逞しくなるので、若い頃に用意したブラックフォーマルを着るとサイズ感に違和感が出てかなりの確率で野暮ったくなります。
ちなみに、買い替えの目安は約7~8年。
長くても10年周期だと言われています。
ミドルになると、否が応でも出番が多くなるブラックフォーマル。
あなたがお持ちのブラックフォーマルは、今のあなたを一番素敵に魅せてくれるスタイルですか…?
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