コレが噂の大空港「信州まつもと空港」

 
松本市には空港があります。

新幹線もリニアも通っていませんが飛行機が飛んでいます。

「信州まつもと空港」


松本市郊外の空港地区にあり、周辺は大きな公園「信州スカイパーク」が広がっています。

空港としてはとても小さく、もちろん滑走路は一本。

 

 
 
フジドリームエアライン(FDA)という航空会社の飛行機が札幌と福岡に一日一往復ずつ運航しています。


時期によっては2往復、さらに大阪(伊丹)行きもあるんです。
 
 
このFDAの飛行機はカラフルなカラーバリエーションで、赤、緑、オレンジ、ピンク、青、黄色、パープルなどさまざまな機体があって、ゴールドまであります。



中でも「緑」は地元Jリーグチーム「松本山雅FC」のチームカラーということもあり親しまれています。

建物は小さく、カウンターが一カ所、二階には小さなレストラン。売店。

 

こちらは屋上の展望デッキ。

 
 
 
ご存知の方も多いと思いますが、この小じんまりした空港が2013年、ドラマの舞台になったんです。

シチュエーションコメディの大御所、劇作家、演出家、映画監督の三谷幸喜のスペシャルドラマ

「大空港2013」
 
 
このドラマはWOWOWでの限定放送だったですがDVDが発売されています。

驚くのは、このドラマ、100分間を全てワンカットで撮っているのです!!

編集で細かくシーンを繋げるのではなく、最初から最後まで一切カメラを止めず、編集もせず、全てを長回しで撮りきる…。

演劇をやってきた同監督ならではの手法に驚くばかり。
 
 

このドラマを撮る為には空港を貸し切らなければなりません。

発着便の多い空港では無理ですね。

田舎の小じんまりとした空港ということでロケ地に選ばれたのだと思います。

 

ドラマの中でも、

「田舎の空港」、「外に出ても何もない」、「近所のスーパーの方がまだ大きい」といったセリフがあり、笑えます。

映像はというと、狭い空港内を多くの役者が行ったり来たり、エレベーターで上がったり、エスカレーターで下りたりととても忙しい…!

それをすべてカメラマンとスタッフが追ってゆくのですが、

役者よりも、カメラスタッフ、音響スタッフの方がはるかに気を遣うでしょうね。

 
 
撮影に使えるのは6日間だったそうです。

朝の便が出る前の早朝、一日一度きりしかチャレンジできなかったといいます。

NGを出せばその日はそこで終わり…!
 
 

役者もスタッフも相当な緊張感のなか撮影していたことでしょう。

最後にはヘリコプターまで飛ぶという演出。

メイキングを見たのですが、相当緻密な撮影プランが組まれていました。

松本市民でなくても、このDVDは必見ですよ!

映画にも出てきますが、空港屋上の展望デッキからは滑走路だけじゃなく、遠く北アルプスまで見渡せます。


有名監督のドラマの舞台となった名所。

是非一度足を運んでもらいたいです。

ちなみにドラマの中で香川照之さんと戸田恵梨香さん演じる不倫カップルが、「人目の無い場所がないか」と聞くシーンがあって、

主人公の竹内結子さんが

「建物の裏が公園になっております」

と勧めるのですが、


実際は建物の裏側は滑走路になっていて、正確には空港建物の正面、

駐車場を挟んださらに手前側が公園と繋がっています。


それからドラマでも出てくるレストラン「レストラン城下町」

竹内結子さんが勧める「とんかつラーメン」は実際にメニューとしてあります。