【松本市の遊歩道を行く】その1~浅間温泉、大音寺山遊歩道

コーヒーで休憩

松本市内には里山や高原、河川沿いにたくさんの遊歩道があります。

本格的な登山はハードルが高いですが、近場でお手軽な遊歩道なら

誰もが安全で楽しくハイキングができますね。

今回は、浅間温泉の里山のひとつ「大音寺山」に行ってきました。


松本の奥座敷「浅間温泉」へ


まず向かったのは浅間温泉にある「浅間温泉わいわい広場」という施設。

産直やカフェ、さらにはイチゴ園などがあるコミュニティ広場で

平日でも朝から地元の方で賑わっています。

浅間温泉わいわい広場
ここで待ち合わせしたのは、松本市を拠点に活動する山岳ガイド

「信州まつもと山岳ガイド協会 やまたみ」の理事、松場省吾さん。

今回、大西が里山歩きを始めるにあたり、協力していただきました。

大西も登山経験はありますが、きちんとガイドしてもらったことはなく、

また里山ならではの注意点も多いということで、アテンドしてもらうことになったのです。


おやつを準備


まずは集合場所の「浅間温泉わいわい広場」にあるカフェ「おちゃのわ」で人気の地元の野菜を使ったピザをオーダーします。


焼き上がるのを待つ間に産直市場「えんのや」で浅間温泉の名物「おしんこ餅」温泉まんじゅうを買いました。

「えんのや」には地元の野菜や果物、特産品などが並び、地元の方だけじゃなく観光客の方にも見どころ満載です。

えんのや
イートインスペースもあるので地域のコミュニティにもなっています。

わいわい広場、玉之湯のおかみさん
イチゴ園などを見学している間にピザが焼き上がりました。

おちゃのわでピザを
このおいしそうな焼き立てピザを冷めないうちに山歩きの途中で食べようというのが松場さんのプラン。

ピザを水平に保ったままリュックに入れ、いざ出発!


登山口よりスタート


大音寺山遊歩道の登山口近くには無料の駐車場があります。

大音寺山の登山口近くの駐車場
先に山に登っている人もいるのか、すでに数台の車が。

登山口からはいきなり急ですが、階段状に整備され、歩きやすいです。

大音寺山登山口

ただ里山は昔から人が入り、動物が生活してきた山。

たくさんの道があり、思わぬ獣道などに迷い込むことも多いそうです。

低山だからと、油断は禁物です。


山の登り方


山岳ガイドである松場さんから、山歩きのポイントが。

まず、歩幅は小さく、小股で登る事。

初心者の方ほど、頑張ってしまいグイグイ登ってしまいがちですが、

坂道は息が上がりやすいので、意識してゆっくり小さく歩く。

山を登るときは息が切れないように
会話ができるくらいの苦しくない心拍数を維持することが大事。

ただし、会話に夢中になり、里山あるあるの道を間違い、迷い込むことのないように注意が必要です。


親子岩展望広場でピザを


登山口より歩き出して20~30分。

少し木々の開けたところに出ました。

ここが山頂との中間地点、「親子岩」。

親子岩
親子岩とはその昔、この岩にお祈りをしたことで子宝に恵まれたという言い伝えのある岩で

親子の絆の神、
子宝の神、
健康長寿の神を祀ってます。

親子岩
抜けない髪の神はないみたいです。

そこから少し上がったところにあるのが「親子のひろば展望台」

松本平、そして北アルプスが一望できる絶景ポイントです。

親子のひろば展望台からの景色
残念ながらこの日は雪雲がかかっており、西側の山はそれほどよく見えませんでしたが、

晴れ渡った日には遠く白馬の方まで見渡すことができます。

景色がいい時の眺望
ここで麓から持ってきたピザを食べます。

松場さんの淹れてくれたコーヒーを。

まだ肌寒かったこともあり、温かいコーヒーが体に染み入ります。

コーヒーで休憩
そして問題のピザを空けると…。

まだまだ温かい!!

一切れつまんでみると、チーズもまだとろ~りととろけています。

まだ焼き立てのピザ
それもそのはず、ピザを買ってからはまだ30分ほどしか経っていません。

麓の町から短時間でお手軽に楽しめるのが里山歩きの良いところ。

地物の野菜をたっぷり使ったピザは生地もモチモチ!
景色も相まって、最高においしかったです。


頂上へ!


少し休憩した後、頂上を目指します。

残りは半分。ふたたび木々の中を歩きます。

また20~30分歩いたところで視界が開けます。

ここが頂上少し手前の「アルプス展望台」

さらに高度が上がったこともあり、塩尻方面まで見渡すことができました。

アルプス展望台からの景色
まさに絶景ポイント!

ここまでくれば頂上はあと少し。

尾根づたいに歩くと、山頂の表示「横谷入砦跡(887m)」に着きました。

この山はその昔、松本城の砦の一つだったのです。

敵国からの侵攻を見張り、狼煙を上げたりしてお城に合図をしていたのでしょうね。

浅間温泉わいわい広場のえんのやでおしんこ餅
持ってきたおしんこ餅と温泉まんじゅうを食べてほっと一息。

おしんこ餅をたべる
おしんこ餅(宮島商店)は
上新粉(白米の粉)で作られたしっとりやわらかいお餅に
上品なこしあんが入っている、和菓子です。
詳しくは↓

浅間温泉「お新粉餅」をミドル男子が温泉で頬張る



登山に甘いものは欠かせませんね。

下山


登山は登りより下りの方が事故が多いといいます。

下りは速度も出やすく、体への負担もある上に、疲れや気の緩みから思わぬ事故に遭うので注意しましょう。

真っすぐ降りるのではなく、スキーで滑るように体の向きを横向きにし、斜めにジグザク降りるのがポイント、と松場さん。

下りは同じ道ではなく途中の親子ひろば展望台から不動堂や恵比寿神社を経由して駐車場に戻りました。

不動王
それでもやはり下りは時間も短く、30~40分ほどで駐車場まで戻って来れました。



お手軽登山にぴったりの里山歩き



たまには外でおいしい空気と風、信州の自然を感じながら山歩き。

山で食べるピザに和菓子。

日常のいろいろなことを忘れて、気分もすっきりリフレッシュ!

とてもいい休日になりました。

浅間温泉の里山は浅間温泉街から歩いてもすぐアクセスできます。

松本市内からぶらりとバスで行って温泉散策がてら登ってもいいですね。

駐車場へ戻ってきた

ちなみに、松場さんが理事を務める「信州まつもと山岳ガイド協会 やまたみ」

ガイド派遣や山岳環境保全活動のほか、小学生や親子向けのファミリー登山教室なども開催しています。

これから登山を始めたい方、家族で安心安全に山登りをしたい方など、ご興味おありでしたら

「やまたみ」のホームページや下記連絡先へお問い合わせくださいね!

特定非営利活動法人・信州まつもと山岳ガイド協会
やまたみ
〒390-0304 長野県松本市大村1082-4
TEL.0263-34-1543 FAX.0263-55-6194
【E-mail】info@yamatami.com
【HP】https://www.yamatami.com/